タバコに害があると言われる理由はニコチン?タール?

2020年01月08日
タバコ

タバコには、約4000種類もの有害物質が含まれています。
その中でも、ニコチン、タール、一酸化炭素、ヒ素、アセトン、カドミウム、トルエン、ブタン等、有害物質の数は200種類にも上ります。
特に有名なのがニコチンですが、昨今ではタールの方が危険性が高いと言われています。

タールとは、植物を燃やしたときに生まれる黒くて粘着性の高い油状の黒い液体で、いわゆる「ヤニ」のことです。
タバコの原材料も植物なので、燃やすとタールを産生します。
タールが危険な理由は、その粘着性の高さにあります。

タバコを口から吸うことで、タールが喉や肺、気管などの呼吸器にベッタリと付着してしまいます。
喉にへばりついたタールは咳や痰の原因となります。
また肺にタールが入ると、肺の中の肺胞が目詰まりを起こし、肺の機能であるガス交換能力を低下させてしまいます。
ガス交換能力が下がると、身体中にうまく酸素を取り入れづらくなり、動くとすぐ息が上がってしまうなどの悪影響があります。

タールは、肌や髪、歯などの美観にも悪影響を及ぼします。
タールが血液中に入り全身をめぐると、肌のシミや黒ずみの原因となります。
また副流煙によってタールが髪の毛に付着すると、髪の毛がベタついたり、嫌な臭いを生み出します。
また、歯にタールが付着すると黄ばみの元となり、美観的によろしくありません。
また、歯を磨いても簡単に取れることのないタールは、口臭の大きな発生源にもなります。

タールがニコチンよりも危険な他の理由として、タールは一度身体に溜まると、除去しきることが難しいという点が挙げられます。
ニコチンは約3日ほどでその悪影響、害を失いますが、タールが抜けきるまでの期間はニコチンよりもずっと長く、喫煙していた年数と同程度の時間を要するとまで言われています。
人間の身体には有害物質を排出するための様々な機構がありますが、タールの非常に強い粘着性の前では、人体が備える能力を持ってしてもなかなか追いつくものではありません。

実は危険な一酸化炭素にも注意が必要!

ニコチン、タールと比べ一見目立ちませんが、一酸化炭素の害にも注意が必要です。
一酸化炭素はあの二酸化炭素より酸素原子が一つ少ない物質で、有機物の不完全燃焼によって生まれ、タバコの煙にも1~3%程度含まれます。
一酸化炭素が肺から血中に取り込まれると、酸素を運ぶ血液中の成分であるヘモグロビンと結びつきます。

一酸化炭素のヘモグロビンと結びつく能力は、酸素の200~300倍と非常に高いです。
するとヘモグロビンは本来結びつくはずだった酸素とくっつくことができず、一酸化炭素を乗せたまま全身を巡り、身体中で酸欠状態を引き起こしてしまいます。
一酸化炭素とヘモグロビンが結びついた一酸化炭素ヘモグロビンは半減するのに3~4時間かかるのでヘビースモーカーの方は常に酸欠状態ということになります。

酸欠による害は多岐に渡ります。
身体中の細胞は酸素を必要として活動することが出来るので、酸素不足は全身の運動能力低下や倦怠感につながります。
脳の働きも悪くなるので、思考能力の低下や頭痛、軽いめまいにも悩まされることとなります。
これはタバコ以外にも、換気せずに火を使うものの傍にいたときにクラクラしたりボーッとしてきたりするのと同様です。

また、一酸化炭素は血管や心臓などの循環器にも害を与えます。
人体が酸素を運ぶ能力が足りていないと感じると、ヘモグロビンが足りていないと勘違いして血液を多く作るようになります。
血液が増えると、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化などを発症するリスクが上がります。

このように、ニコチンやタールなどの他に有害物質に比べ存在感が薄いように感じられる一酸化炭素ですが、その危険性、害には大きく注意を払う必要があります。

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