禁煙補助グッズのニコチンパッチに害はない?

2020年02月27日
タバコを折る男性

煙草の煙には、数百種類にも及ぶ化学物質が含まれており、健康に対して様々な被害を及ぼすことが明らかとなっています。
このために、駅のホームや学校、病院などの公共性の高い施設だけではなく、飲食店や遊戯施設など以前であれば自由に煙草が吸えた空間でも禁煙化が進められています。

また、度重なる値上げが行われたことにより、現在では20本入りの煙草の大部分が400円を超える値段となっています。
このために、1日に1箱のペースで消費した場合の1ヶ月の煙草代は10000円以上となるので、経済的な負担は大きなものとなります。

このように、喫煙者にとってかなり厳しい社会環境となっているので、かなりの割合の人は禁煙にチャレンジすることになります。
ただし、煙草に含まれているニコチンという物質には強い中毒性があるので、精神力だけで乗り越えるのは簡単ではありません。
そこで、現在では医療機関による専門外来でのサポートをはじめとして、禁煙の成功率を高める様々な方法が用意されています。

ニコチンパッチという禁煙補助グッズもそのうちの一つで、ヨーロッパで考案されたニコチン置換療法という禁煙の方法をベースとしています。
これは、皮膚からニコチンを吸収することで煙草を吸わなくても大丈夫な状態を作り、その後少しずつニコチンの摂取量も減らしていくという内容です。

具体的には、ニコチンパッチを貼ることで身体にはニコチンを取り入れているので、煙草を吸わなくても大丈夫になります。
これにより、煙草を口に咥えて煙を吐き出すという習慣から脱却できるので、「心理的依存」から解放されます。

その後、ニコチンの摂取量を時間をかけて減らしていき、禁煙を成功するうえでの最大のハードルのニコチンによる「薬物依存」からも少しずつ離れていきます。
そして、最終的にはニコチンパッチを貼らなくてもよくなるというもので、それほど苦しむことなく禁煙に成功できるという仕組みです。
このように、2種類の依存症を順番に無理なく乗り越えられるので、ニコチンパッチによる禁煙はただ我慢するだけの方法よりも成功する確率は高くなります。

煙草依存が消えたと思ったらニコチンパッチ依存症に!

禁煙補助グッズのニコチンパッチは、根性禁煙というひたすら我慢するという方法とは比較にならないほど簡単に煙草から離れることは出来ますが、最終的には乗り越えなくてはならないハードルがあります。
それは、ニコチンパッチを貼り続けることで、こちらの依存症になってしまっているからです。
つまり、完全に貼らなくなる時には、若干の禁断症状に見舞われることになります。

この様な苦痛を最小限度に抑制するために、ニコチンの摂取量を徐々に減らしていきます。
具体的には、最初の1週間~6週間はニコチン14~15mgのものを貼り、7週間目~8週間目は約半分の7~10mgのものに変えます。
さらに、不安な場合は9~10週間目は5mgのものを貼ります。

なお、ニコチンへの依存の強さには個人差があるので、10週間目以降も煙草を吸いたいという気持ちがなくならないということも起こり得ます。
ただし、だからといっていつまでもニコチンパッチを貼り続けるという方法は適当ではありません。
何故なら、ニコチンにも血管を収縮させるという作用があるので、体温の低下や新陳代謝の阻害など身体に害を及ぼすからです。

このために、10週間が経過して吸いたい気持ちが残っていたとしても、この時点ですっぱりとニコチンパッチを止めるのが正解です。
すでに、この段階までくれば心理的依存からは間違いなく解放されているので、少なくとも無意識のうちに煙草を口に咥えるという心配はありません。

残るは、薬物依存からの脱却のみで、ニコチンが体外に完全に排出されるまで我慢すれば、煙草の呪縛から解放されることになります。
ちなみに、ニコチンの体内濃度がゼロになるのは、禁煙を開始してから48時間~72時間が経過した時点です。
つまり、3日我慢すれば良いということになります。

関連記事
主に何がある?禁煙することのメリットとデメリット

世の中はまさに禁煙ブームといった様子となっており、喫煙者にとってはかなり肩身が狭い世の中となってしまいました。一昔前のドラマなどを見ていると、当たり前のように会社の事務所でタバコを吸っている様子が見られますが、今となっては信じられないような光景となりました。当然体のことを考えれば、禁煙した方が良いと

2020年06月10日
禁煙補助グッズのニコレットの成分とその効果について

禁煙補助グッズとして注目されている商品はいろいろあります。その中でよく知られている禁煙補助グッズにニコレットがあります。ニコレットはニコチンを含むガムです。このガムを噛むことで禁煙できるという商品です。ニコチン摂取量を自己調整できるガムタイプのニコチン製剤となっています。味や噛み心地も選ぶことができ

2020年05月04日
IQOSはニコチンなどの害がない煙草?

IQOSとは、専用の機器に煙草を入れ、葉を加熱することによって喫煙する機器のことです。葉に火をつけて燃やしたり、香りを凝縮したリキッドを加熱したりするのではない点で、通常のものや電子煙草とは異なっています。IQOSの特長としては第一に、煙草を吸った時に排出される、有害物質の量を大きく減らしていること

2020年01月22日
禁煙補助剤のチャンピックスの成分とその効果とは

チャンピックスは、世界で初めて開発された内服タイプの禁煙補助剤で、2006年にアメリカで販売をスタートしています。その後、日本でも2008年に製造承認を取得し、禁煙外来を設置している医療機関などで処方されています。このチャンピックスは、内服タイプということと共に、ニコチンを含んでいないということが特

2020年04月04日
無害じゃないの!?ニコチン入り電子タバコの真相

最近よく目にするようになった電子タバコ。巷では有害性が低いとか、無害だとか色々な意見があるようですが、真相はどうなのでしょうか。紙タバコに含まれる主な有害物質は「タール」「一酸化炭素」そして「ニコチン」です。タールは植物を燃やすことで煙とともに出てくる樹脂、いわゆる「ヤニ」のことです。このタールには

2020年03月17日
水タバコにも害のあるニコチンは含まれている?

ノスタルジックな雰囲気を持っている水タバコですが、ニコチンなど身体の健康を害する成分が含まれていることが分かってきました。水タバコの発祥は様々な説があり、ペルシャで始まったというのが広く知られています。その後、イスラム圏で主流となり、トルコで改良されて来た喫煙具の1種です。水煙管とか水パイプと呼ばれ

2020年02月10日
タバコに害があると言われる理由はニコチン?タール?

タバコには、約4000種類もの有害物質が含まれています。その中でも、ニコチン、タール、一酸化炭素、ヒ素、アセトン、カドミウム、トルエン、ブタン等、有害物質の数は200種類にも上ります。特に有名なのがニコチンですが、昨今ではタールの方が危険性が高いと言われています。タールとは、植物を燃やしたときに生ま

2020年01月08日